奏法について 暗譜ができません

暗譜でピアノを弾くのが苦手です。どうしたら暗譜できるでしょうか?

投稿日:2020年2月4日

暗譜でピアノを弾くのが苦手です。
ピアノの発表会を前にこんな質問をいただきました。
年齢の小さい生徒さんに、「発表会では、楽譜を見ないで弾くんだよ」と言うと『え〜〜むり〜〜!!』と、不安になっている生徒さんも多い様です。

どうしたら暗譜で自信を持って弾けるのでしょうか?

私も中学、高校時代楽譜を暗譜するのにとても苦労しました。
小学校時代はそれほど苦労した覚えはなかったのですが、中1の時の発表会で演奏しながら頭が真っ白になり、それを意識した(自覚した瞬間)「次はどうだっけ??!」と急に手が動かなくなりました。

頭と身体は連動しているのは、本当なんだとその時のことを後で考えながら、思いました。
それから人前で弾くこと、先生の前で弾くことが怖くなり、楽譜をひたすら見て弾くことしかできず、しばらくはピアノを弾くことに自信がなくなってしまったのを覚えています。

暗譜でピアノを弾くことに不安を持ってしまう方は、多いと思います

かと思えば、楽譜を譜読みする時点で、せっせと暗譜しながら、完成させる方もいらっしゃいます。
楽譜を見ながら弾くことが苦手な方がこのタイプで、まずは楽譜を音符を覚えてしまい、それから頭の中で両手の組み立てをしてしまうタイプの方です。

主に音符読みが苦手な方に多いですが、、、、こういう生徒さんは本当にレパートリーが多くて、何でも暗譜して弾いているので、何か弾いて〜〜とリクエストされると何曲も暗譜で弾いてしまえることが多いです。

人によって楽器の演奏の仕方にはタイプがあります。そして得手不得手もあります。
あまり苦労することなく、暗譜で覚えてしまう方もいれば、とにかく一生懸命努力して楽譜を覚えて弾くという方もいますね。

私の場合は、高校に上がった頃にとても具体的に暗譜についてお話しして下さる先生に出会って、いろいろな方法を試せるようになりました。
ご紹介できる二つの方法を書きますね。

写真を撮るように楽譜を頭の中に映し出す方法

今弾いている箇所は、楽譜の中のあの部分だ、だからこうして、こういう和音で、あの部分はこうなってこういう強弱で、、、と写真のように楽譜が次々頭の中に描き出される形の暗譜です。

右手、左手それぞれ独立して暗譜する方法

特に左手だけ最初から通して暗譜で弾くことは至難の技です。
右手をつけると弾けるのに、左手だけ弾いてごらんというと、途端に弾けなくなってしまうことがあると思います。その為にも左右独立して全て暗譜で弾けるように練習することもお勧めの方法だと思います。

他には、右も左も和音がずっと続くような時です。
和音は4重音くらいになると、あやふやになってしまったり、特に指の位置がちょっとでも震えて崩れると、演奏をたて直せなくなります。これはかなり辛いことです。

こんな和音ばかりが続くような曲の場合、左右別々にその位置や手の形までなんども練習して覚えた方がいいと思いますが、やはり和音の場合は両手での響きも大切です。

この場合は、まず最初の和音を弾いたら、一度手を鍵盤から離して膝の上に置き、次の和音をパッと膝の上から鍵盤へ素早く移動させてその和音を掴みます。弾いたらすかさずまた鍵盤から手を離して膝に置き、次の瞬間にまたすぐ次の和音を弾く、また手を離し膝の上に置き次の和音、、、というように、一回、一回手を鍵盤から離しながら弾くことで、より確実にその音の集合体と形を覚えていく方法も私はよくやっています。

中には、暗譜を確実にそして自信を持つために
楽譜にその曲を書いてみるという方もいらっしゃるそうです。

私は、楽譜に書くことまではなかなかできませんが、
頭の中に描けるように、例えば、先ほどもお伝えした楽譜のあの辺を弾いているな、とかまた途中からでも弾けるようにパッと頭に浮かんだところから弾き続けるという練習もします。煮詰まってくるとゲーム感覚で、楽しむように!「よ〜しここからここまではクリアできた!」みたいな(笑)

暗譜での大切なことは頭の中でしっかり曲を把握することが大事

暗譜で弾く
行き当たりばったりで指が行くままに弾いているといざ忘れてしまった時にパッと対応できなくなります。
これは多分年齢の小さいお子さんは、普段はこの様な状況かと思います。

しかし年齢が高くなると様々な気持ちの変化が現れます。
人前でも平気だったのに、急に緊張する様になった、、という話はよく聞きます。
それだけ心身ともに成長している証ですが、そのためにもしっかり頭の中にその曲を描けると良いではないかと思います。

今の私は、年々歳を重ねるごとに暗譜することが難しいと実感しています。
やはり脳の退化もあるのでしょうか。悲しいことです実感せざるを得ません。

ですが10代〜20代の前半くらいに弾いた曲は今でも覚えています。
しかし20代後半からはかなり記憶が曖昧になり、やはり脳細胞はその頃から一つ一つ消えていくものなのだと思います。

若い頃はどんなに苦労しても、時間がなくてもい何事にも一生懸命、切磋琢磨自分に課題を課して磨く年代なのだと改めてこの年齢になって後悔とともに思い知るこの頃です。

悔やんでも仕方ないので、とにかく、毎日なんとか退化しないよう練習をし続けることです。この世界はなんでもそうだと思いますが、終わりはありませんね。

とにかく1日1日地道にコツコツ覚えていきましょう

1日1小節でも良いと思います。
そしてそのやったことを忘れないように毎日一回でも二回でも弾いてください。
「毎日コツコツと」頑張って欲しいです。

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